フルカバレッジ戦略

市場のセグメンテーションの視点から捉えた用語
シェアートップのマーケット・リーダーが行う
全てのセグメントに対応する戦略

MBAの参考書なんかをみるとですね、上のような説明が出ているわけですけれども、フルカバレッジ戦略って、いくら体力があっても実現が難しいという「心の中に生きる幻」なんじゃないかと。実際の大手現場はどうなっているんでしょうか?気になりますね。


 

例えば、「歯ブラシ」を売っている場合、みんなが歯磨きをしたとしても日本の総人口以上に歯磨きユーザーは増えようがないわけです。

市場が一定であった場合、参入企業が増えると、そこのユーザーを奪い合う競争となるわけですね。

そういった競争の中で、立ち位置によって戦略があるよねっていう話。

競争市場戦略の定石 出典:嶋口充輝「戦略的マーケティングの論理」誠文堂新光社(1984)
競争地位 戦略課題 基本戦略方針 戦略ドメイン 戦略定石
市場リーダー
(Leader)
市場シェアー
利潤
名声
全方位型戦略
フルカバレッジ戦略
オーソドックス戦略
経営理念
(顧客機能中心)
周辺需要拡大
同質化
非価格対応
最適市場シェア
チャレンジャー
(Challenger)
市場シェア 対リーダー差別化戦略
非オーソドックス戦略
顧客機能と独自能力の絞り込み
(対リーダー)
上記以外の政策
(リーダーができないこと)
フォロワー
(Follower)
利潤 模倣戦略 通俗的理念
(良いものを安くなど)
リーダー、チャレンジャー政策の観察と迅速な模倣
ニッチャー
(Nicher)
利潤
名声
製品・市場特定化戦略 顧客機能、独自能力、対象市場の絞り込み 特定市場内でミニリーダー戦略

ある市場の中で、最大のマーケットシェアを確保している企業が、市場リーダー。その一番の地位を維持するのが基本戦略となるわけですね。

具体的には、市場規模の拡大。「歯ブラシを別の用途で使う」ような製品の再定義やあらたな価値付けによる新規顧客の取り込みや、購入サイクルを早めるなどの一人当たりの購入数を増やす作戦などがありますね。

また、シェアーの維持・拡大については、すべての顧客ニーズに応えられるように、企業体力の限りバリエーションや価格帯を広げるという作戦。

チャレンジャーやフォロワーからしてみれば、体力のある安定したリーダーの地位はうらやましい限りですが、常に販促に手を抜けないことや独占禁止法に抵触するリスクを回避するなど、追われるトップの立場っていうのは、それなりに大変ですね。