超大作というわけではないけれども、よく出来た「SF青春アニメ」になっていました。現代版「時をかける少女」という表現も変だけれども、今の子だったら、こんな感じかな?と思いながら観た。
しかし、子供のころに観た原田知世さんが出ていた実写版のストーリがなぜか思い出せない。最後に腹に絵が描いてあるオッサンが出てくるんだったかな?
う~思い出せない。どうも思い出せないので、ググってみた。
腹に絵が描いてあるオッサンが出てくるのは「ねらわれた学園」
当時、同時上映だったのは、たのきんの「ブルージーンズ・メモリー」。
なぜか、このあたりの記憶には変な映画しか残っていないのはどうしたもんか。「ピンクレディの活動大写真」とか(笑)
原田知世さん主演の「時をかける少女」また見てみたくなりました。
まぁ、そんな余計なことばかり考えていて、集中できなかったので、2回見に行くことに。というのもこの映画、タイムリープで時間軸はどうなっているのか?というのを確かめたくなるんですね、なんか。タイムパラドックスが大好きな私としては、気になってしょうがない。
以下は激しくネタバレ
もしかしたら、時間軸を作っている人が既にいるんじゃなかろうかとググってみるとやはり。
劇場アニメ「時をかける少女」の時間軸 (完全なるネタバレです。凄いッ!)
まず気になるのが、リープ回数の初期値。やっぱり2桁MAXの99回でしょうか?いや、10進数とは限らない。16進数で「FF」256回かもしれない。
個人的には「リープ21」ということで。
鉄板焼の部分は見ていて「あれ、ずいぶん前にも戻れるの?」っていう感じだったのですが、やはり確認するとプリンの前の日まで戻っている。しかも叫ぶほど加速しなくても。
自分だったら、まず小テスト100点取って、Gスイング後に理科室のくるみを速攻で確認しに行くね。
もしも再インプリメント出来るのだったら無限リープ可能ってことで神!
その矛盾を予感させるのが、オチでの「相対的にリープ回数が戻る」ということ。だったら、千昭自身がくるみ落とす前に戻れば良いじゃん!と思うのはダメ?
仮にインプリメント前には戻れないようにしたらもう少しスマートにはなるけれども、それだと千昭が未来からやって来れない。いわゆるタイムパラドックス万歳!
そもそも、無意識のうちにタイムリープで自転車事故を回避した後、そのまま普通に過ごしていたらどうなったたろうか?つまり狂言回しとしての芳山和子が、主人公をそそのかしてタイムリープに挑戦させたりしなかったら、どうなっていただろう?
天ぷら火災は真琴が起こしたことになっているので、高瀬逆切れイベントは発生しないが、告るトリガーも消失しているので、なにごともなく、千昭は見たかった絵を見てそのまま未来に帰っていたのだろうか?
真琴はその能力の存在も知らずに一生を終えたのだろうか?
いろんな時空の話を考え出すと面白い。
誰か、時をかける少女のアドベンチャーゲーム作ったらやってみたい!
むりやり友梨と高瀬をくっつけるシナリオとかね。
以下、時かけ妄想雑記
- 真琴はチャージしたときの不思議な出来事を男二人に話すが、仕組みを知っている千昭なら当然気づくだろ!!
- もしも友梨がチャージしていたら→真琴に話す→笑われる→友梨は能力に気づかない→真琴、自転車事故で死亡!
- もしも千昭のタイムリープの精度がよくて、絵が展示中の7/15日以降に来ていたら?→真琴、すでに自転車事故で死亡!
- もしも千昭が未来から来なかったら→真琴、自転車事故で死亡!
- 博物館でケーキを持ってきたときに「お小遣い日まで戻ればいい…」ということは、真琴は月の頭まで戻った可能性もある?
- 最後のタイムリープ中に、千昭が編入してくるところまで戻っているようにみえるが、あれは真琴の頭の中での回想なのだろうか?
- またその記憶は本物か?(原作通りの設定であれば、千昭による記憶の書き換えの可能性もある)
- 千昭は「いつの間にか夏になった…」と言っている。ということは何ヶ月かは2005年を過ごしたはず。
- さらに「夜も寝られなかった…」と言っているが、ずっと何処で寝ていたのか?
- また、高校にどうやって入ったのか?(これは原作通り未来の催眠術で?)
- 「どんな危険を冒しても…」というセリフから、何百年も未来からタイムリープするのは危険らしい。
- ということは戻るのも危険なはず。千昭はちゃんと未来に戻れたのだろうか?
- いったん未来に戻って、インプリメントし直してまた来ればいいじゃんと思っていたが、リスクが高いのなら無理か?
- そもそも、過去の人間にタイムリープを知られてしまった千昭は、すでに時空犯罪者じゃないのか。
- そうなら真琴の記憶を消していない千昭はタイムリープ後に無事ではあるまい。(自然の摂理または時空警察によって…)
- なんにしろ、二度と会えないことを分かっていて真琴に告白するのを慎んだのですよね。せつない。
- 千昭と真琴に子どもができちゃっていたら、話はややこしくなるだろうなぁ。
- しかし千昭も、二桁あるタイムリープを何に使ったのか?
- そして、「くるみ」をもう一個持ってきていた理由は?
- やっぱり一度に飛べるのは、何年かぐらいで、細かく刻んできたのか?
- それとも長い時間を飛ぶと一気にカウントを消費してしまうのか?
- そうだとしたら、もう一個の「くるみ」は帰る時用だったのか?
- もしかしたら、千昭は原作のようにラベンダーからタイムリープ能力を引き出すことを理科実験室で試みていたのか?
- それで、理科実験室があんなに散らかっていたのか?
- 結局カウント式のタイムリープしか使えていないので、やはり専門的すぎて無理だったのか?
- 実は「時を止める」能力までは、開発出来ていて、真琴に説明するとき他の人に聞かれないために使ったとか?!
- 関係ないけど、てんとう虫のメタファーをみると「火の鳥」を思い出す。
- 真琴の最後のタイムリープで戻った理科準備室は、どの時空間だったのだろう?
- 一つ前だとしたら、小テスト居眠り、その後天ぷらイベントは明示されてなくGスイング計画に繋がるのだが、功介の恋愛フラグが立っていないので違う。
- もう一つ前だとしたら、小テスト好調、高瀬天ぷら火災。エンディングの次の日、逆切れ高瀬から消火器をなげられ真琴死亡!?
- あ、「やめなよ!」と言わずにスルーすれば回避できるね。高瀬は犯罪者のままだけど。
- 普通に考えれば一番最初の理科準備室に戻ったと考えるのが話的には自然でしょうか?
- しかし真琴がタイムリープをそこまで細かく制御できるのかどうかというシステム的な疑問。
- ところで真琴の腕の「00」は一生残ったままなのでしょうか?
- 坂道で止まらないというのは、微妙にカリ城っぽい。
- (教訓)坂道でブレーキが壊れたら、とりあえず自転車から飛び降りろ!それか商店街の中に突っ込め!
追記: 2006.09.07
トラックバックをいただいていたので、ずっと気になっていました。
理科準備室にいたのは、私も千昭なんじゃないかと思う。
もっとも、フラスコに映ったぼやけた髪形と友梨の証言しか手がかりはないのですが。原作もそうだし。
衣服越しにでも、一定以上の圧力によって接触することによりインプリメントしちゃうのであれば、学校にそんなものをポケットに入れて歩き回るのはどうか?という推測により「未来から来たばかりの千昭」がうっかりタイムリープ後に落としたというのはかなり説得力がある。
もう一個持ってくるくらいだから、二重実装とかたぶん出来ないのだろうし。また、うっかり二重実装しちゃたらどうなるのか?(悪魔の実を二個食べるみたいなものか?←たぶん違う!)
> 友梨と遭遇、自分がここで学園生活を送っていることを知る
これも、友梨と面識がなくても、未来人の設定である記憶の情報操作でなんとかなりそうだし、この時点で千昭がすでに学園生活を送っている必要もないと思う。
確定なのは、実装前の時空には戻れないということなので、もしかしたら千昭は、そのことを分かっているにもかかわらず気が動転して突き止めるために時間を行ったり来たりしていたのかもしれない。
ここから、さらに妄想。
あの「種」は足で踏んだくらいでは実装できないのだろう、たぶん。
千昭は、(ある種の感情も含む)バカな真琴が、まさか実装し、タイムリープまで使えているということまで、想像できなかったのでななかろうか?
…仮にそうだとしても、
後付の説明では、この先のタイムパラドックスは説明しきれないようです。(空っぽの種はいつ手に入れたのか? とか千昭の行動… )
謎が謎を呼ぶ、タイムリープです。 しかしまあ、ここまで楽しめる映画も久しぶりです。